大使メッセージ

令和3年3月8日
 初めまして。西郷大使の後任として3月7日付で着任しました菊田豊と申します。外務省では、かつて南西アジア課長としてネパールを担当し、当国に出張して来た際、ジャカランダの花が綺麗に咲いていたことを記憶しています。2005年の愛地球博には当時の皇太子同妃両殿下をお迎えしました。2015年のネパール大震災の際は在インド大使館の次席としてニューデリーで揺れを感じました。
 
 日本とネパールの間には、河口慧海に始まる長く幅広い人々の友好と交流の歴史があります。政府間でも1956年には外交関係が樹立され、真の友人として関係が緊密化しています。最近でもバンダリ大統領の訪日や外相相互訪問など要人往来は活発であると承知しています。また、来年2022年は、ネパールから最初の留学生8名が日本に派遣されてから120周年を迎える記念すべき年に当たります。
 
 経済面では、ネパールの2025年の大阪・関西万博への参加が決まりました。是非ネパールの繁栄と幸せをアピールして頂きたいと思います。それへ続くための経済開発の面でも日本は長年活発な支援を行って来ました。実は私は福島の出身で、東日本大震災から10年を迎えようとする先月にも故郷は再び震災に見舞われました。そうしたこともあり、ネパールの人々の震災復興にかける思いは人一倍分かる気が致します。
 
 そのような親日国、そしてヒマラヤを有する魅力に尽きない国にこの度赴任することとなり、大変光栄に思うと同時に、先人の積み上げて来た努力を継承すべく謙虚に誠実に職責に当たりたいと考えております。当地邦人の皆様におかれましては、特にここ一年は新型コロナの影響でのご苦心もあられたことかとお察しします。大使館として領事事務に万全を期すと共に、できる限り多くの皆様の声を伺い、ネパールを勉強したいと願っておりますので、ご厚誼の程、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 
2021年3月8日
ネパール国駐箚特命全権大使
菊田豊

 

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