ネパール人にとって、海の旅は魅力的なものだった。航海をする機会に恵まれた者は、ごくわずかしかいなかった。留学生とその側近たちは、1902年4月29日に見知らぬ国日本に向けて出港した。コロンボ、ラングーン、シンガポール、香港、神戸を経て、46日間の航海ののちに、ついに横浜に到着した。留学生のうち3人が船酔いに苦しんだという。寄港するたびに、学生たちはその土地の思い出と出費の詳細な記録を日記に記した。